Japanese
English
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Metasolon軟膏による密封包帯療法
CLINICAL EFFECTS OF METASOLON OINTMENT WITH OCCULSIVE DRESSING TECHNIQUE ON SOME SKIN DISEASES.
斎藤 忠夫
1
,
青木 和夫
1
Tadao SAITO
1
,
Kazuo AOKI
1
1大阪市立大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Osaka City University Medical School
pp.979-982
発行日 1964年10月1日
Published Date 1964/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203897
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I.緒 言
副腎皮質Steroidの治療への導入は,化学療法剤ないし抗生物質のそれとともに,今次世界大戦後,わが国の医療界に改革をもたらした大きな事項の1つとして注目されるが,皮膚科方面では該剤の全身投与のみならず,その局所的適用が施行されるにおよび,ある種の疾患,ことに湿疹ならびに皮膚炎などの炎症性疾病にたいする治療法は,昔日の姿を大きく改変しつつあるといつても決して過言ではない。
しかも,本Steroidの局所療法は,その効果の卓越性もさることながら,特殊な場合をのぞいて,内科的全身的副作用をほとんど考慮に入れなくてもよい利点から,その応用範囲は拡大の一途を辿りつつあるが,さらに,1960年台頭初から,Sulzberger & Witten1),Scholtz2)によつて試みられた,密封包帯療法(Occulsive dressingtechnique,以下O. D. T.と略記する)の併用は従来Steroidの塗布療法をもつてしても,その治効の上でややとり残されたかの感を抱かせていたところの,慢性炎症性ないし炎症性角化性の疾患にたいしても,充分な効果を期待しうることを明らかにし,本療法の将来に多大の光明をもたらした。
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