Japanese
English
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所謂レフレル氏症候群にみられた皮膚症状に就いて
SKIN MANIFESTATION OF LOEFFLER'S SYNDROME.
田久保 浩
1
,
村木 篁
1
Hiroshi TAKUBO
1
,
Takamura MURAKI
1
1慶応義塾大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, School of Medicine, Keio University
pp.907-913
発行日 1964年9月1日
Published Date 1964/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203882
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I.まえがき
1932年チューリッヒのLoeffler1)は肺レ線上に一過性病巣が現われ,これに著明な好酸球増多症を伴つた一群の疾患を報告した。其の後同様疾患の報告が世界各国からなされ,其の病因,病理所見等が研究解明されつつある。即ち初めLoe—fflerの報告した一群は後に彼の名をとつてLoe—ffler氏症候群(以下「レ」症候群と略す)とされたものであるが,肺の広範囲の病変にも拘わらず全身状態は良好か,又はごく軽度に障害されるのみで予後も佳良とされている。従つて其の病理所見の検索は極めて稀であつた。しかし其の後の多数の報告例を検討してみると,之等の症候群は病因論的に同一であるにも拘わらず,疾患の経過及び程度に可成りの相違があることがわかりLoefflerの最初に報告した症例とは必ずしも一致しない症例も少なくない。1952年Crofton2)は之等種々の程度の一群の症候群を検討し,Pulm—onary eosinophiliaの名称のもとに5型に分類することを試みた。
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