Japanese
English
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膀胱憩室腫瘍の1例
A CASE OF CARCINOMA IN DIVERTICULUM OF THE BLADDER
伊藤 秦二
1
,
矢野 久雄
1
,
磯部 泰行
1
,
和田 昭
2
Shinji ITO
1
,
Hisao YANO
1
,
Yasuyuki ISOBE
1
,
Akira WADA
2
1大阪府立成人病ヒンター泌尿器科
2大阪府立成人病センター病理検査科
1Department of Urology, Center for Adult Diseases
2Department of Pathology, Center for Adult Diseases
pp.957-961
発行日 1963年10月1日
Published Date 1963/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203618
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I.はじめに
膀胱憩室内の腫瘍発生は炎症および結石形成とともに,重要な合併症の一つであり,今日ではさほどまれでないとされているが,本邦における原発性膀胱憩室腫瘍の報告例は,われわれの調べ得た限りでは,自験例を含めて9例を数えるのみである
本症は腫瘍が憩室内に隠されているため,普通の膀胱腫瘍と比べて診断が困難で,手術あるいは剖検によつて始めて発見される場合が多い。われわれは最近,膀胱憩室内に原発した移行上皮癌の1例を経験したので,その報告をするとともに本症について2,3の文献的考察を加えてみたい。
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