Japanese
English
原著
巨大膀胱憩室の1例
A CASE OF GIANT VESICAL DIVERTICULUM
雑賀 晴彦
1
,
森脇 宏
1
,
仁礼 裕
2
Haruhiko SAIKA
1
,
Hiroshi MORIWAKI
1
,
Yutaka NIREI
2
1神戸医科大学皮膚科泌尿器科学教室
2神戸医科大学第1外科学教室
1Dept. of Dermatology & Urology, Kobe Medical College
2Dept. of Surgery, Kobe Medical College
pp.577-580
発行日 1961年7月1日
Published Date 1961/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203085
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I.まえがき
膀胱憩室については多数の記載があり,その頻度も高く,Sengerは12036名の泌尿器疾患患者中88例(約0.7%)を経験,本邦でも井上は1547名中10例(約0.6%)と報じ,更に市川等は125例についての詳細な統計的観察を行つている。
手術方法,合併症及び発生要因等についても既に多くの報告があるが,これ等の多くは通常小指頭大より拇指頭大に止まるものであつて,鵞卵大乃至膀胱大,あるいはそれ以上に達する場合は稀である。市川の125例についても,鵞卵大以上のものは僅かに12例に過ぎない。今回我々は容量800ccに達する巨大な症例を経験したので報告する。
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