Japanese
English
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4 Butoxy-4'-dimethylamino-diphenyl-thiourea(CIBA 1906)ほか2,〜3のチオ尿素誘導体による癩治験
THE TREATMENT OF LEPROSY WITH 4 BUTOXY-4'DIMETHYLAMINO-DIPHENYL-THIOUREA (CIBA 1906) AND SOME OTHER THIOURACIC DERIBATIVES.
平子 真
1
Tadashi HIRAKO
1
1多磨全生園
1National Leprosarium TAMA ZENSHOEN
pp.247-256
発行日 1962年3月1日
Published Date 1962/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203243
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戦後癩治療界へもプロミン,DDS等スルフォン系薬剤による化学療法が行われるに至り,それまでの大楓子油治療に比し劃期的な治療効果をあげ,多くの軽快退園者をみるに至っている。一方これらス剤治癩薬が本邦で使用されるようになつて10余年を経過する昨今,漸次再燃患者の数を増し,更にはス剤治癩薬に抵抗する難治性の癩腫の発生が少なからず認められてきている。これがすべてス剤耐性菌によるかどうかの決定は培養等が出来ない為判然としないが,常識的に耐性菌の発現は当然考慮に入れなければならない。然るに今日まで有効な治癩薬の殆んどはス剤系であり甚だ憂慮すべきところであった。
この様な折,チオ尿素系薬剤の著明な治癩効果が報ぜられ,Ciba製品よりその提供を受けると共に,本邦に於ても癩研為政博士らは数種のチオ尿素剤を合成,臨床の用に供されたので多磨全生園入所患者に試み,認むべき治癩成績を得たので報告する。
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