Japanese
English
原著
Pemphigoidの1例
A CASE OF PEMPHIGOID
野原 望
1
,
伊藤 文利
1
Nozomi NOHARA
1
,
Humitosi ITO
1
1岡山大学医学部皮膚科泌尿器科教室
1Department of Dermatology & Urology, Okayama University Medical School
pp.715-718
発行日 1961年8月1日
Published Date 1961/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203113
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Ⅰ.はじめに
天疱瘡並びにジューリング氏疱疹状皮膚炎の両症を組織学的に鑑別することを可能にしたのはCivatte1)(1943)以来の研究によるところが大きいが,更にこの両症の何れかに従来包括されてきたもののうちから単に組織学的所見のみならず,その臨床所見及び経過においてもこれらと異り,云わば天疱瘡とジューリング氏疱疹状皮膚炎の中間症とも見做すべき疾患群を取上げたのはLever2)3)(1953),Rook 及び Waddington4)(1953),Prakken及びWoerdman5)(1955)等であり,彼等は本疾患群に対して夫々bullous Pemphi-goid, Parapemphigusの名称を附してその独立性を主張している。尚これら3病名は何れも同意語と解せられ,本邦症例についてはPemphigoidの呼称を択つて仁木6)(1955)の詳細な考察がある。我々も本症の独立性を認める説に賛成するものであるが,最近その1例を経験したので概要を報告する。
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