皮膚科懇話会
皮膚科と高血圧
北村 包彦
,
高橋 吉定
,
山碕 順
,
谷奥 喜平
,
小堀 辰治
,
川村 太郎
,
笹川 正二
,
橋本 謙
,
大森 清一
,
小嶋 理一
pp.629-636
発行日 1961年7月1日
Published Date 1961/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203096
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小嶋 ここに「高血圧と皮膚科」というような題を出しましたが,これは私が前から言つてるように,皮膚科はもう少し内科的方面にいかなくちやいかんというようなことで,そういうようなことを考えておつたものですから,そういうことにピントを合わして,外来患者を調べてみました。この夏6月,7月,8月と3カ月間外来患者を大体40歳以上の患者につきまして血圧をみ,統計をとつた結果なんです。
簡単に,すべて要点を申し上げますと,40歳以上の患者となりますと,そこにはすべて老人性ということが問題になつてきます。それで40歳以上の総ての外来患者の血圧を測つてみました。皆さん御存じのように,高血圧には本態性の高血圧とそれから老人性の高血圧というような要するに二つの型に分かれていますが,ここでは単に最高血圧160mmHg以上最底血圧90mmHg以上を高血圧であるとして統計しました。それから,ここで今述べるのは,いわゆる皮膚科領域で,今まで高血圧を伴う皮膚疾患といわれた皮膚疾患は総て抜きまして,ただ,本態性高血圧かあるいは老人性高血圧か,そのような二つの形がどういう格好に皮膚病に出ているかということを,ただ統計的に述べさしていただきたいと思うんです。
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