Japanese
English
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色素性蕁麻疹の単発例について
A CASE OF URTICARIA PIGMENTOSA WITH SOLITARY LESION.
野口 登志子
1
,
大塚 親哉
2
Tosiko NOGUCHI
1
,
Chikaya ÔTUKA
2
1順天堂大学皮膚科
2順天堂大学小児科
1Department of Dermatology, School of Medicine, Juntendo University
2Department of Pediatrics, School of Medicine, Juntendo University
pp.63-65
発行日 1961年1月1日
Published Date 1961/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202977
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I.緒言
色素性蕁麻疹の原因病理に就いては従来種々の説あり,特に所謂Unna型では,或は之を肥胖細胞腫,或は肥胖細胞母斑とする見解もある。本症の皮疹は多発するのが通常であるが,中には僅かに数個の発疹を見るに過ぎない症例も記載されている。更に本症の単発例については,従来極めて稀とされているが,1934年Gross1)がその1例を記載して以来,海外に於てはNovy2),Scott及びLewis3),Chargin及びSachs4),Drennan及びBear5),Burks及びChevnosky6),Kaminsky7),Jacobs等8)により19例が報告されて居り,本邦に於ても既に皆見・岡本9),水野・西脇10)等がそれぞれの症例を記載している。偶々吾々は最近幼児の手背に,一見色素性母斑を思わせる褐色斑が単発した1症例を経験したので,ここに追加する次第である。
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