スポロトリコーシスの3例について

DREI FÄLLE VON SPOROTRICHOSE

I．緒言

　スポロトリコーシスは，日本において従来稀な疾患とされていた。しかし，第二次世界大戦後，即ち1945年を境として極めて著しい増加を示している。因みに1920年西沢・田辺の本邦第1例報告より，1945年迄の26年間に僅か24例，1946年より1958年迄（日本皮膚科学会東京地方会における供覧患者を含めて）の13年間の症例数は60例に近い。

　当教室においては，原田^1）が1951年に本症の1例を報告した。