皮膚科圖譜・6
色素性蕁麻疹
笹川 正二
1
1東大皮膚科
pp.206
発行日 1951年5月1日
Published Date 1951/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200505
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9カ月,女兒。生後2カ月扁豆大,褐色斑が發生,次第に數がふえた。特に夜掻痒がある。數日前何か注射を受けた後,皮疹上に水疱を生じた。皮疹は全身汎發性,指爪大迄,淡褐色の色素斑で,躯幹の皮疹上に疱膜緊張した水疱が多數見られる。血液像に淋巴球50.8%,皮疹上ではQ.R.Z.著しく延長,毛細管抵抗値低下し,皮膚描記症が特に著明。組織像:水疱は表皮直下に在り,水疱の下に肥胖細胞の稠密な集團がある。本例は色素斑部に顯著な反應性を見る點興味がある。
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