Japanese
English
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汎発性黄色腫の3例について
THREE CASES OF XANTHOMA GENERALISATUM
武田 惠治
1
Keiji TAKETA
1
1広島大学医学部皮膚泌尿器科教室
1Department of Dermatology and Urology, Hiroshima University
pp.719-724
発行日 1960年8月1日
Published Date 1960/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202880
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緒言
黄色腫は欧米では,かなり多い疾患といわれている。本症はRayer(1835)によりPlaques jaūnatres des paupieresの名をもつて初めて記載されて以来,Addison & Gull(1851)は,その色調よりVitiligoideaなる名を,又,Wilson(1863)は,その色調及び性状よりして,Xanthelasmaという名を与えているが,現在のXanthomaなる語はSmith(1869)により提唱されたものである。他方,本邦では,皆見,野間(昭25)の85例の集計報告を初め,原田,藤田(昭34)による集成的な発表等,種々散見されるが,本症はそれ自身自覚症状を有する事が少なく,合併症又は美容上の問題より医家を訪れることが多いため,相当多く存在しているにも拘わらず臨床上の報告はむしろ少い疾患といえよう。吾々も教室における最近4,5年間の症例につき,再検討すると同時に2〜3の症例に対して,リノール酸を主成分とするビタミン合剤であるアテロの内服による治験例をみたので報告する次第である。
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