Japanese
English
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皮膚疾患に対するトリアムシノロンの局所的応用
TOPICAL APPLICATION OF TRIAMCINOLONE IN THE TREATMENT OF SKIN DISEASES
宇都宮 貞俊
1
,
多田 弘
1
Sadatoshi UTSUNOMIYA
1
,
Hiromu TADA
1
1徳島大学医学部皮膚科教室
1Dept. of Dermatology, Tokushima University School of Medicine
pp.277-281
発行日 1960年3月1日
Published Date 1960/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202788
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I.まえがき
Cortisoneの登場以来,この10年間におけるコルチコステロイドの発展はまことに目覚ましい。次汝に新らしい強力な且つ副作用の少い薬物が発見され,その適応症もほぼ確定されたとはいえ,なお長期投与による副作用は看過し得ない。この点,局所的応用の場合には副作用は極めて少いが,時にナトリウムの蓄積,浮腫が発生するといわれている。
Bernstein (1956)によつて合成されたTriam-cinoloneはPrednisoloneの薪誘導体であり,リウマチ様関節炎,膠原病,アレルギー性皮膚疾患などPrednisone,Prednisolone適応疾患群に対し,従来のコルチコステロイドより優れた抗炎,抗アレルギー作用を現わし,且つ副作用は一層緩和であるといわれている。現に私共も本剤を数種の皮膚疾患に使用してその優秀な効果を発表したが,局所的応用も極めて有効で,最近Mono-graphs on Therapy vol.3,No.3(1958)誌上に多数の治験報告が掲載されている。今回私どもは三共株式会社の好意によりTriamcinolone含有軟膏,クリーム及びローションを使用する機会を得たので,その効果を取纒めて報告する。
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