Japanese
English
--------------------
尿路感染症に対するスルフアジメトキシン(ABCID)の治験
CLINICAL EFFECT OF SULFADIMETHOXINE (ABCID) FOR INFECTION OF THE URINARY TRACTS
石神 襄次
1
,
高木 峻徳
1
,
水口 宗男
1
,
矢田 文平
1
G. ISHIGAMI
1
,
T. TAKAGI
1
,
M. MIZUGUCHI
1
,
B. YADA
1
1大阪医科大学皮膚泌尿器科教室
1Dept. of Dermato-Urology, Osaka Medical college
pp.1335-1338
発行日 1959年11月1日
Published Date 1959/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202704
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
1.緒言
各種抗生物質及びサルフア剤の出現は尿路感染症の治療に対し画期的効果をもたらした事は周知の事実である。然しその広範な利用を見るに至つた現在ではその投与に種々の障害が認められ臨床的にも不便を感ずる事も少くない。即ち一群の抗生物質ではその耐生菌の出現が投与範囲を著しくせばめると共に各種アレルギー症状の出現,菌交代現象としてのカンジダ症の発生は不可欠な副作用として投与を困難ならしめている。又在来の各種サルフア剤はその投与量が比較的大量であるため胃腸障害等種々の副作用を惹起し又非溶解性塩類の尿中析出による結石,無尿等の症状も屡々報告された所で,長期の連続投与は不可能な場合が多い。而して此等抗生物質,サルフア剤を通じての欠点の1つはその尿中排泄が比較的速やかで有効血中濃度を維持するためには頻回(4〜6時毎)投与を行わねばならずその間患者の社会生活にも支障を与える事少くなしとしない点である。最近一連の長時間効果の持続するサルフア剤の出現をみたが1つに此等在来の副作用及び欠点を補正する点にも目的があると考えられる。
Copyright © 1959, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.