Japanese
English
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トリコマイシン内服による皮膚真菌症の治験
ORAL APPLICATION OF TRICHOMYCIN FOR THE SKIN DISEASES DUE TO FUNGI
石神 襄次
1
,
高木 峻徳
1
Joji Ishigami
1
,
Shuntoku Takagi
1
1大阪医科大学皮膚泌尿器科教室
1Dermatological Department of Osaka Medical College
pp.351-353
発行日 1957年4月1日
Published Date 1957/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201941
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1.緒言
各種真菌症に対するトリコマイシン(以下Tr)の効果に就ては,既に各方面よりの報告が見られる。又その内服投与の劫果に就ても数多くの治験が報告され,我々も尿路カンジダ症に対し,その大量を投与して有効な結果を得た事は既に報告した。一方皮膚真菌症に対しては従来極めて多数の薬剤が創られ,各々それ相当の効果を得ておる様であるが,その疾患及び薬剤の性格上,局所的応用及び理学的療法のみに限られており,その効果に於ても種々の制約が加えられる事は周知の事実である。内服剤を用いての皮膚真菌症の治療に就ては,各種の原因から一応疑問視され,Trの投与に就ても此の点で難色を示されていた様である。
先に小堀氏等は各種白癬症に対し,Trの内服投与を行い,頑癬,汗疱状白癬に対し有効な結果を得たと報告されているが,最近我々も各種の皮膚真菌症に対しTrの内服剤の大量投与を試み,特に汗疱疹様白癬に於て全身性変化の強い場合,又局所的治療の困難な場合等に予期以上の結果を得たので報告する。
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