Japanese
English
特集 婦人の皮膚泌尿器科疾患
婦人科疾患と泌尿器系
SOME ASPECTS OF THE URINARY SYSTEM IN GYNECOLOGY.
東福寺 英之
1
Hideyuki TOFUKUJI
1
1慶応大学泌尿器科教室
1Dept. of Urology, School of Medicine, Keio University, Tokyo
pp.1071-1077
発行日 1959年10月1日
Published Date 1959/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202658
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
I.緒言
Daunreuther (1924)は婦人科医を訪れる患者5人中1人の割合で尿路に関連した症状を訴えていると言つている。然してこれ等の43%又は婦人科患者の8.5%は尿路のみに疾患を有し37%又は7.3%(婦人科患者の)は泌尿器及び性器に異常を認め,11.7%又は2.3%は骨盤臓器のみに疾患を見出し,8.4%又は2.3%は性尿器科以外の原因による尿路症状を訴えている。本邦に於いては池上(1957)は婦人患者377例中120例の婦人科的疾患及び同手術と関係があり婦人科的疾患も有し泌尿器系の症状を訴えた35例中8例は検査の結果泌尿器系に異常を認めず,15例は婦人科疾患の合併症で12例は婦人科手術に続発又は直接関連した症例であつたと発表している。
市川は泌尿器科を訪れる患者の24%が女子で,うち婦人科より依頼されたものはその6.9%であるとしている。これ等中,泌尿器科的に正常と思われるものはその34%,泌尿器系に疾患を有するもの21.2%,婦人科的泌尿器疾患を有するものは44.3%とに当るとしている。又柿崎は婦人患者714例中婦人科疾患に原因を有するものは146例(20.4%)としている。
Copyright © 1959, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.