皮膚科図譜・94
Onychophagia
水野 信行
1
Nobuyuki MIZUNO
1
1関東逓信病院
1Kanto Teishin Hospital, Department of Dermatology
pp.116
発行日 1959年2月1日
Published Date 1959/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202478
- 有料閲覧
- 文献概要
9歳,男子。約1年前から爪甲部に掻痒があり,これを気にして咬むくせがついた。右第1〜第4指及び左全指にわたり爪甲が変形し,軽度のものは単に表面が凹凸不平なものから,高度のものは爪甲が陥凹し,爪の遊離縁は消失して,爪甲は令体に岡囲組織内に陥入するものもある(写真)。爪甲に苦味チンキを塗布し,また爪甲周囲にレスタミン軟膏塗擦を行わせて,約3ヵ月で正常状態にもどつた。
本症はOnychotillomaniaと類似し,神経質な者に見られ,慢性爪廓炎を合併することもある(Pardo-Castello)。
Copyright © 1959, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.