Japanese
English
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各種慢性皮膚疾患の境界線療法に就いて
GRENZ RAY THERAPY IN VARIOUS CHRONIC SKIN DISEASES
伊崎 正勝
1
,
黒沢 誠一郎
1
,
高須 惟夫
1
,
間山 岩夫
1
,
昆 宰市
1
,
佐藤 孝至
1
,
須藤 正彦
1
,
佐久間 文雄
1
Masakatsu IZAKI
1
,
Seiichiro KUROSAWA
1
,
Nobuo TAKASU
1
,
Iwao MAVAMA
1
,
Saiichi KON
1
,
Koshi SATO
1
,
Masahiko SUDO
1
,
Fumio SAKUNIA
1
1岩手医科大学皮膚泌尿器科教室
1Department of Dermatology and Urology, Iwate Medical College.
pp.117-131
発行日 1959年2月1日
Published Date 1959/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202479
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各種の慢性皮膚疾患をレントゲン線によつて治療しようとする試みは既に古くより行われて来たが,その先駆者としては,欧州に於てはFreud,Schiff,Kienboeck,Holzknecht,Beclere,米国に於ては,Pusey,Allen,Pfahler,MacKee等の名が残されている1)。而してレントゲン線より波長が長い超軟線はSchultz2)によつてその生物学的性状が明かにされたが,当時発生装置の不備の為に之を臨床的に応用する事は出来なかつた。その後1922年,HamburghのMullerはLindemann硝子(Broln,Lithium,Berylliumを含有)を装備したhot cathode (Coolidge)tubeをBucky3)に提供し,始めて波長2Å前後の超軟線を皮膚にその線量を適宜に調整しながら照射する事の出来る装置が完成された。Buckyはこの2Å前後の波長を有する超軟線が盗来のレントゲン線と紫外線との中間的性状を有する事を確認して,境界線と命名する一方,之を各種皮膚疾患の治療に応用して,境界線(軟線)療法が在来のレントゲン表在治療に優るとも劣らない効果を現わす事を提唱した4)。
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