学会印象記
第9回日本皮膚科学会中部連合地方会印象記
外松 茂太郎
1
1京都府立医科大学皮膚科泌尿器科学教室
pp.106
発行日 1959年1月1日
Published Date 1959/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202475
- 有料閲覧
- 文献概要
第9回日本皮膚科学会中部連合地方会は岩下教授主催の下に,昭和33年11月2日,京都府立医科大学綜合講堂で,会員約300名の参加をえて午前9時より開催。演題が小児皮膚疾患,内分泌関係,エリテマトーデス,化学療法,皮膚角化関係および臨床例その他に限制されたにもかかわらず58題を算え,シンポジアムに1時間,特別講演に30分,また一般演説も8分が与えられ33題が講演されたが,中部連合地方会としては近來にみられない活溌な学会であつた。
小児皮膚疾患(4題)に関しては日頃より,特に湿疹の分類および治療に困惑しているが,加納氏(名大)により名大における統計的観察がなされ,また山形氏(神戸)により湿疹様疾患の軟膏療法が報告され質疑も多く,本問題への関心の深さを思わせた。内分泌関係(9題)では,近時副腎皮質ホルモンと抗生物質の併用の適応と限界,また該ホルモン療法後の再発への適切な後療法は臨床家に切望されるものであるが,松原氏(京大)は慢性膿皮症に対する副腎皮質製剤の応用を,また白取氏(北大)は副腎皮質ホルモンの後療法につき検討した。
Copyright © 1959, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.