Japanese
English
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新しい抗ヒスタミン剤プロコン散の瘙痒性皮膚疾患に対する効果
EFFECT OF "PROKON" ON PRURITIC SKIN DISEASES
谷村 保夫
1
,
藤木 恒男
1
Yasuo TANIMURA
1
,
Tuneto FUJIKI
1
1大阪市立城北市民病院皮膚科泌尿器科
1Dept. of Dermat-Urology, Osaka Municipal Shirokita Hospital
pp.1101-1103
発行日 1958年10月1日
Published Date 1958/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202384
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抗ヒスタミン剤はアレルギー性疾患や過敏症のヒスタミン説に基いて創案されたものである。Dale and Laidlaw,A.Biedl and R.Kraus,Lewis等は実験的過敏症の場合,抗原抗体反応の結果,シヨツクが起るが,これはヒスタミンまたはヒスタミン様物質のためであるとしている。この際,組織中に遊離して増量したヒスタミンを破壊して,その疾患を治療しようとする企ては,すでに10数年来試みられている。A.Ahlmark und Kornerupはヒスタミン破壊酵素であるヒスタミナーゼをアレルギー性疾患の患者に投与することを提唱した。而して1942年B.N.Halpernが初めて抗ヒスタミン剤の合成に成功し,これをアンテルガン(Antergan)と命名した。その後,主として米国に於いて,この方面の研究が行われ,今日まで種々の抗ヒスタミン剤が続々と合成されている。
プロコン散は1945年Loew et al.によって認められたBenzhydrylaether系の抗ヒスタミン剤であるN-methyl-piperidyl-4-benzhydrylaether-8-chlortheophyllinateを1g中10mg含有する散剤である。
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