Japanese
English
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疣贅様変化を多発した黒色表皮腫の1例
A CASE OF ACANTHOSIS NIGRICANS WITH NUMEROUS VERRUCOUS GROWTHS.
斎藤 文雄
1
F. SAITO
1
1東邦大学皮泌科教室
1Department of Dermatology and Urology, School of medicine, Toho University
pp.1068-1070
発行日 1958年10月1日
Published Date 1958/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202377
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緒言
本症は1890年Janovsky,Pollitzerにより記載されてより,悪性型,良性型に分類され内外多数の報告を見るが,その本態については不明で,多元説が有力である。著者1)は先に本症の9例を報告し,その成因を論じた。本症の主症状として角質増殖,乳嘴状肥大,色素増殖があげられ,副症状として毛髪,爪甲,粘膜の変化並びにDari-er,Jarischにより疣贅状増殖が注目されている。この疣贅様変化は主に病変部に併発するもので,非病変部に現われることは稀である。著者は最近両前膊並びに下腿の屈側に疣贅様変化の多発を訴えて初診を求め,他部位に本症を見た悪性型の1例を経験したので報告したい。
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