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トリコマイシンの大量使用による汎発性Candida症の治験例
今村 哲二
1
1市立札幌病院内科
pp.801-804
発行日 1956年11月1日
Published Date 1956/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201810
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Candida albicans(C. alb.)は古くLangenbeckににより鵞口瘡患者から分離され,その後も本菌による皮膚疾患,外陰腟炎,舌炎,口角炎等主として表在性Candida症(C症)がみられて来たが,近年広汎な抗菌スペクトラムを持つ抗生物質が相踵いで現われ,その大量連続使用の結果深部の内科的C症が屡々みられるようになり,且つその難治性のため大きな問題として取り上げられて来ている。呼吸器系,消化器系,汎発性等の内科的C症の中でも後者は予後最も不良とされているものであるが,最近幸にも治癒せしめ得た同症を経験することが出来た。
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