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Schamberg氏病の1症例
奈良林 定
1
1千葉大学医学部皮膚泌尿器科教室
pp.607-609
発行日 1956年9月1日
Published Date 1956/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201760
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I.緒言
1901年 Schamberg氏は進行性皮膚色素沈着症と言う名目のもとに15歳男子の両下腿及び前腕に発生した赤褐色の点状又は斑状の1症例を述べ,病理組織的検査により他症と区別し,独立した皮膚疾患でちる事を報告した。其後本症はSchamberg氏病と言われ,Fox,Adamson,Kingery氏等多くの諸氏が記載して居るが,1918年Kingery氏が初めて其組織標本に鉄反応を呈するヘモジデリン色素顆粒の存在を発見し,之れがSchamberg氏病の重要な特徴であると提唱した。本邦に於ては1925年田代氏がその第1例を,続いて1931年井上氏が第2例目を報告し爾後相当数の記述がある。最近我教室に於てもSchamberg氏病と思われる1症例を経験したので報告したい。
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