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オノカインの瘙痒性皮膚疾患に対する治験
横山 硈
1
,
蔡 煒皨
1
1慶応義塾大学医学部皮膚科泌尿器科教室
pp.394-396
発行日 1956年6月1日
Published Date 1956/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201706
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今般,小野薬品工業株式会社よりOnocain(Ono No.41)を提供され,之を瘙痒の強い皮膚疾患に使用したのでその効果について報告する。
Onocainは表の如き構造式を有し,米国でLu-duenaらが報告した中のWIN 4510に相当し,局所麻酔作用はProcainの117〜330倍,Cocainの1000倍,毒性はProcainの160倍,Cocainの60倍と報告されている。一方,今北ら1)は最近,家兎の角膜反射を利用し,極めてうすい濃度でProcain,Cocain以上の麻酔作用を有し而も毒性は強いが実際使用するに当つて使用量が極めて少量であるから比較的には安全度は高いと述べている。又,伊賀ら2)も前豚に作つた丘疹に就いてProcainと同程度の局所麻酔作用を認めている。
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