特集 皮膚泌尿器科診療の進歩〔2〕
膏藥療法
速水 伸三
1
1関西医科大学(皮膚科)
pp.1132-1139
発行日 1955年12月25日
Published Date 1955/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201572
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I.緒言
今般臨牀皮泌誌が昨年に続いて皮泌科診療に関する特集号を企画され,私に膏藥療法について書くようにとのことであつたが,私は膏藥について特別に基礎的研究をしているものでもなく,然も我国に於ては小堀博士及び共同研究者を始めとして既に多くの業績をあげておられる諸先生をさしおいて,私が膏藥療法について記述をすることは権威ある本誌を傷けることになりはせぬかと窺かに怖れ,御辞退申上げたが,再度の要請があつたので敢えて筆をとつた次第である。
従つて,主として小堀博士らの業蹟や見解を引用し,本邦における諸家の業績報告を出来る限り蒐集して,之を紹介し併せて私の僅かの臨床経験を之に加えてその責を果したいと念願したが,諸諸の事情で期待したものと遠く及ばない結果になつたことをお詑びする次第である。
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