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皮膚疾患に対する抗ヒスタミン剤,ビタミンB,メチオニン合併劑の応用
大森 周三郎
1
,
沓掛 純一
1
,
江川 二郎
1
,
松井 滋
2
1横浜警友病院皮膚科泌尿器科
2慶応義塾大学医学部皮膚科泌尿器科
pp.334-336
発行日 1955年5月1日
Published Date 1955/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201433
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(1)
湿疹蕁麻疹其他各種皮膚疾患に対して,従来ビタミンB2,ビタミンB6,メチオニン,抗ヒスタミン剤がそれぞれ単独に使用されて有効であることが数多く報ぜられている。しかし日常遭遇する各種の皮膚疾患に,いずれの藥剤が最有効であるか明確な適応を選択することは容易に定め難く,臨床上判断に迷う場合が少くない。余等はかねてから,このような場合には二種以上の藥剤を併用していたが,さらにこれ等を適当に組合わせた藥剤を使用すれば簡単にして,より合理的な治療ができることになり,甚だ使利ではないかと考えていた。
ひるがえつて個々の藥剤による治療成積に就いて見ると,抗ヒスタミン剤の皮膚疾患に対する効果は,本邦に於いても既に西村,野口,加納,小森谷,多田,後藤,関,小堀,川村,菊池,伊賀等多くの報告があり,又ビタミンB6と皮膚疾患に関しては中川,北村,安田,竹内,三木,太田川淵,田代,小森谷,大森(清),石田等其他多くの報告あり,殊に口唇炎,口角炎,小児湿疹,脂漏性湿疹にほ著効ありと言われている。
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