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メルカプト醋酸ソーダ,ビタミンC併用による湿疹の治験
外松 茂太郎
1
,
高石 喜次
1
1京都府立医科大学伏見分院皮膚泌尿器科
pp.294-296
発行日 1955年5月1日
Published Date 1955/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201420
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I.緒言
襄に著者の1人外松は適度皮膚刺戟換言して皮膚機能が促進している場合には皮膚内にグルタチオン,チステイン酸,タウリンの増加,グリシンの多少の増量を来し,過度皮膚刺戟換言して皮膚機能が抑制される時には,グルタチオンの減少を来し,ヴアリンの増加更にヒスタミンが出現することも実験的に明かにした。即ち皮膚機能とSH基との間には一定の関係があり,従つて亦皮膚疾患の或るものとSH基との間にも一定の関聯のあることが推測される。
SH系化合物の皮膚疾患に対する応用はバル(BAL),メルカプト醋酸ソーダ(Sodium mer-capto acetate),成分の一部にチステインを含有する強力ネオミノフアーゲンC等があり,バルに就ては加納,谷奥等,宮崎等の報告がある。又メルカプト醋酸ソーダは就ては野口田沼の報告があり,皮膚炎及び湿疹を主とする所謂アレルギー性皮膚疾患に対して本剤を使用し相当有効なる成績を得ている。
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