特集 ホルモン研究の進歩
子宮癌とホルモン
坂倉 啓夫
1
1慶應義塾大學醫學部産婦人科教室
pp.828-834
発行日 1953年11月20日
Published Date 1953/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201100
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諸言
癌と内分泌との關係は1915山極市川のタール癌の實瞼を根據として英國のKennawyにより構造式のわかつた發癌物質が發見され,更に體内に於てその物質と同じ樣な發癌物質が作られるのではないかと想像した。それにはステロイド化合物がよく似て居りステロイドホルモン(エストロゲン,プロゲステロン,コルチコイド,アンドロゲン)として體内に常存し,發癌作用を有するのではないかと考えた。
又理論的にもエストロゲンは發癌性のショラントレンに變化し得る(Pincus,Thimann 1948)
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