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副腎移植を行ったアヂソン病の一剖見例—附・色素沈着とエピネフリン試驗
大森 淸一
1
,
畑 弘遣
1
,
姉小路 公久
1
,
伊藤 仁
1
,
倉田 喜一郎
1
1東京警察病院皮膚科
pp.58-60
発行日 1952年2月1日
Published Date 1952/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200666
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こゝに報告する例は24歳の女子で,血壓低下,體力減退,胃腸症状,皮膚及び粘膜に於ける色素沈着を主訴とする症例で,當院内科へ受診したものである。偶々,我々も皮膚所見の點で,これを診る機會に惠まれたので,試みにEpinephrin試驗を行つた所,−12%で,若し下垂體のACTH分泌が正常とすれば,副腎機能の減退を考えるべき状況を示す結果を得た。
この症例は,その後,内科でRindex 2筒とVit.C200瓱を11回,10%食鹽水4回,黄體ホルモン2回の注射を受けた所,全身症状の稍々好轉せるを認め,同時に行つたEpinephrin試驗は−44%に改善せられた。
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