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アヂソン氏病の1例
西村 幸雄
1
1信州大学医学部皮膚科泌尿器科教室
pp.135-138
発行日 1955年3月1日
Published Date 1955/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201378
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I.緒言
Thomas Addisonが1885年はじめて,所謂アヂソン氏病の臨床症状を明らかにし,羸弱,疲労,色素過剩,貧血,心機能衰弱,低血圧や胃腸障碍などを訴える患者の中には,副腎疾患が確かにあることを示した。その後本病に関する報告は世界各地で行われているが,およそ1万人に10何人の割合に来るといわれている比較的稀な疾患である。近年副腎に関する問題の研究は著しい進歩を遂げて,アヂソン氏病の本態が明らかにされて来たのみならず,その治療面においても劃期的革命がもたらされたのである。最近本症の1例を経験したのでこゝに報告する。
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