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腎盂粘膜ロイコプラキーの1例
竹山 初男
1
1新潟大學醫學部皮膚泌尿科教室
pp.429-431
発行日 1950年10月1日
Published Date 1950/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200412
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緒言
腎盂粘膜ロイコプラキーは世界文献では100例以上,本邦では10例前後を数えるもので,今日では左程稀有のものではないが,手術前に正確な診斷を下す事は困難である。
手術前に診斷のついたのは未だ3例あるのみで中Stockmann(1902)及びBeer(1914)の2例は腎疝痛と尿中の角化上皮の存在する事から診断をつけた。他の1例は特有のPyelogramから診斷をつけ得た。即ちPyelogramで特有の皺襞形成のある事を診斷の上で大切な症候と始めて謂つたのはArnholat (1938)であつたが(第1圖)1948年になりLow and Coakleyは特異の蠶食状即ち,Moth-eaten Appearanceで始めて手術前に診斷をつけた。茲に述べる症例は腎疝痛と,特有のPyelogramに依り手術前既に楠教授に依り正確な診斷が下されたものである。
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