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間歇型腎臓水腫の1例
石神 襄次
1
1廣島醫科大學皮膚泌尿器科教室
pp.199-201
発行日 1950年5月1日
Published Date 1950/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200347
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1.緒言
腎臓水腫とは,尿路の通過障害によつて腎盂,腎蓋内に尿が貯溜じて,其の擴張を件つた場合を言うのである.此の尿の流通障害が完全なる閉塞性か否かによつて,臨床上閉塞性及び開放性腎臓水腫の二種に分ち得る.開放性腎臓水腫は閉塞性のものと異り種々の症状を現すものである.就中,此の内で疼痛發作の反復を主徴候とするものに對しては,間歇型腎臓水腫なる言葉が用いられている.最近余は極めて定期的に起る腰部め鈍性疼痛のみを主徴候とし,外診上何等變化を認めず,患腎摘出によつて初めて異常血管による高度の間歇型腎臓水腫なる事を知り得た1例に遭遇した.
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