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血管類狼瘡の1例
塚田 進
1
,
菊池 省吾
1
1東北大學醫學部附屬病院分院皮膚科泌尿器科
pp.195-199
発行日 1950年5月1日
Published Date 1950/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200346
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緒言
血管類狼瘡はBrocq及びPautrierが1913年に甫めて獨立せる皮膚結核症として報告してから今日までの世界の報告は著者等の渉猟した限りでは50例を出ない.本邦學者で之を初めて取扱つたのは谷村教授で,氏は1924年にKielのKlingmüller教授の許にあつて18歳男子の左上口唇に占居するものを觀察せられた.これに對して本邦患者の第1例は馬場・上妻(1926年)兩氏の22歳婦人の左下腿,足背,足蹠に發生せるものであつた.それから今日まで本邦では百瀨氏(1942年)の第8例までの報告で終つておるようである.かく本症は比較的稀有なものであるが著者等も亦頃日本症と診断される本邦第9例を觀る機會を得たので敢えて茲に敍べる次第である.
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