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特發性脱疽に併發せる索状型游走性靜脈炎
和田 智來
1
1福岡市荒戸町和田皮泌科醫院
pp.202-205
発行日 1950年5月1日
Published Date 1950/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200348
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緒言
特發性脱疽はMendelによれば1831年獸醫Bouleyが馬に於て之を發見して記載しているのが嚆矢とされている.病型を明らかにしたのは1879年F.V.Winiwarterであり.Bürgerは500例に及ぶ研究の結果,其疾患をThromboangitisobliteransと命名した,爾來其の本態及び原因を闡明せんとして多大の努力が拂われて來たにもかかわらず,今日尚諸家の説は一致するに至らず,其の定義及び名稱すらも人により區々であり尚研究されつつある疾患の一つである.余は此特發性脱疽の輕症なるものに,1903年Neisserにより報告された多發性一過性續發性の皮下靜脈炎即ちPhlobitis migransと思われるを併發した興味ある例に遭遇したので其所見を報告し,諸賢の御参考に供し度いと思う.
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