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圓板状紅斑性狼瘡のゲルマニン療法
橫山 硈
1
,
籏野 倫
1
1慶應義塾大學醫學部皮膚科泌尿器科教室
pp.8-9
発行日 1950年1月1日
Published Date 1950/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200292
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エリテマトーデスの原因に就ては古くは結核説に,近來は病巣感染説及びアレルギー説に,就中傳染性アレルギー説乃至化膿菌アレルギー説に指を屈すべきであるが,然し未だ不明の域を脱しない。從つてその療法に於ても殊にトリファール,ロピオン等の如き恰當の金製劑のない今日に於ては治癒が捗々しくなくて吾人を歎息せしむる場合が少くない。余等は一患者がその症状の非定型的なるために初め本症の診斷を下す迄に長時日を要し,本症確診後も種々の療法に抵抗して遂に1クールのゲルマニン療法によつて辛うじて全治せしむるを得た症例を經驗したので茲所にその概略を報告する。因に余等は本患者を日本皮膚科學會東京地方會第289回に供覧して各種療法に頑強に抵抗する點を示説し,又同第292回に全治の状態を供覧した。
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