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男子性器結核(特に副睾丸)の診斷と治療
小山 征助
1
1新潟醫科大學皮膚泌尿器科教室
pp.130-136
発行日 1949年3月1日
Published Date 1949/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200168
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男子生殖器結核中で最も關心を持たれるものは勿論副睾丸結核であつて,精嚢並びに前立腺の罹患は一般に患者に苦痛を作ふととが少ないことから閑却され勝ちであり,實際余は職後副睾丸結核の患者が著しく數を増したことに一驚を吃して居る一人である,男子の生殖器結核の多くは身體の他のいづれかに結核竈を持ちこれから續發する場合が多く殊に主として泌尿器結核に繼發することは等しく認られる所である.從つて男子の場合には内生殖器が尿路と直結して居り,女子に於いては直結して居らないとこだけでも如何に性器結核が女子に比して男子に著しく多いと言ふ事實の一證となり得るので有る.余に過去20年間に新潟醫科大學皮膚泌尿器科教室を來訪した479名の副睾丸結核患者に種々な檢索を加へて來たので,本稿に於いては特に本症の診斷と治療に就いて述べる心算であり,紙數の關係上自家實驗並びに自家統計を骨子として居ることを豫め御諒承せられ度い.
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