特集 プレシジョン・メディシン時代における腫瘍循環器学の重要性
Ⅰ章 腫瘍循環器学とは
小児およびAYA世代におけるがん診療連携と腫瘍循環器学への期待
岩間 優
1
,
清水 千佳子
2,3
1国立国際医療研究センター病院総合診療科
2国立国際医療研究センター病院乳腺・腫瘍内科
3国立国際医療研究センター病院がん総合診療センター
pp.538-543
発行日 2021年10月1日
Published Date 2021/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1438200524
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Point
・小児・AYA世代のがん患者は,晩期合併症のリスクが高く,がん治療終了後も包括的な健康管理が重要である.
・がん治療による心血管疾患の予防法やスクリーニング検査,適切な治療の提供において,腫瘍に携わる医師と循環器の医師の連携が重要である.
・晩期合併症の多様さ,がんサバイバーとしての期間の長さなどから,小児・AYA世代のがん患者における長期的な健康管理の方法に関して課題の解決が求められている.
・包括的健康管理の体制構築にあたり,小児科と成人診療科との連携,がん治療医と非がん治療医との連携,がん治療施設と家庭医等との連携を強化するとともに,晩期合併症に関する非がん治療医への啓発と患者教育が求められる.
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