特集 これからの高齢者診療—循環器医が人生100年時代にどう向き合うか?
Ⅲ.高齢者で増加する疾患にどう対処するのか?
―紙上ディベート―心房細動:OMT
鎌田 博之
1
,
草野 研吾
1
1国立循環器病研究センター心臓血管内科
pp.114-118
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1438200455
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Point
・実臨床で,心房細動患者のうち半数以上が75歳以上の後期高齢者であり,高齢者に対する心房細動治療の重要性が以前よりも増してきている.
・心房細動の薬物療法は,抗凝固療法,レートコントロール,リズムコントロールに分けられるが,高齢者ではまず抗凝固療法とレートコントロールを目指し,リズムコントロールを行うかどうかを慎重に判断する必要がある.
・高齢者における薬物療法の問題点は,肝腎機能低下やポリファーマシーに伴う副作用の増加,認知機能低下による服薬アドヒアランスの低下などが挙げられ,注意深い使用が重要である.
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