特集 U40世代が描く心不全診療の現状と未来—基礎研究を識り,臨床を素心深考する
Ⅰ.心筋症
—基礎編—肥大型心筋症:拡張相に至る患者の規定因子は?予後規定因子は他にどのようなものがありますか?
久保 亨
1
1高知大学医学部老年病・循環器内科学
pp.26-29
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1438200323
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Point
・肥大型心筋症の病因はサルコメア遺伝子変異が中心であり,なかでも心筋βミオシン重鎖遺伝子と心筋ミオシン結合蛋白C遺伝子の頻度が高い.
・病因変異から臨床病型や経過を正確に推測することは困難であるが,病因変異を有する患者では変異が検出されない患者よりも重症であることが多い.
・遺伝子変異によって心筋サルコメアの過剰な収縮が生じることが判明し,病態進展を抑制する新たな治療方法が紹介されるようになってきた.
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