特集 Clinical Scenarioによる急性心不全治療
Clinical Scenarioの,そのむこうへ
序文
加藤 真帆人
1
1日本大学医学部内科学系循環器内科学分野
pp.4-5
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1438200001
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新しい急性心不全治療について考えるときは,まず,その歴史的な変遷を知るべきであろう.
Harvard大学によるコホート研究がBoston西部の村であるFraminghamでなされ,初めてうっ血性心不全(congestive heart failure)の診断基準が報告されたのが1971年のことである.この「Framingham診断基準」には,うっ血性心不全に特異的な臨床症状・兆候が記載されており,約半世紀を経た今,なお世界中の心不全ガイドラインに引用されている.
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