特集 呼吸器診断マスター—病歴,身体所見,画像所見でここを見る!
Ⅰ.疾患別“臨床医の頭の中”
気管支喘息,ACOの診断
田中 裕士
1,2
,
明田 多希子
2
,
橋本 みどり
2,3
1札幌せき・ぜんそく・アレルギーセンター
2医大前南4条内科
3NTT東日本札幌病院呼吸器科
pp.470-479
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1437200586
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Point
・喘息の診断基準は存在せず,感冒後や季節の変わり目に繰り返す咳嗽・喘鳴,気道可逆性の証明,喘息吸入薬での速やかな改善の3つが重要である.
・吸入気管支拡張薬を用いた気道可逆性陽性(一秒量が200 mlかつ12%以上改善)の場合には,喘息またはCOPDの一部(ACO)を考える.
・強制オッシレーション法では,気道のわずかな拡張や収縮を検知できて,喘息や咳喘息の診断に役立つ可能性がある.
・呼気中一酸化窒素(FeNO)35 ppb以上の場合は,喘息,ACO,好酸球性副鼻腔炎,好酸球性肺炎の場合が多い.
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