Japanese
English
特集 呼吸器疾患の自然歴
気管支喘息
Bronchial asthma
佐竹 辰夫
1
,
高木 健三
1
,
鈴木 隆二郎
1
,
山木 健市
1
Tatsuo Satake
1
,
Kenzo Takagi
1
,
Ryujiro Suzuki
1
,
Kenichi Yamaki
1
1名古屋大学医学部第二内科
1Second Department of Internal Medicine, Nagoya University School of Medicine
pp.929-933
発行日 1988年9月15日
Published Date 1988/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205316
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はじめに
気管支喘息の定義は,1975年のAmerican ThoracicSocietyとArnerican College of Chest Physiciansの合同委員会が公表した「各種刺激に対する気道反応性の増加,および努力呼出で呼出障害が認められ,その重症度が自然に,あるいは治療によって変化するもの(ただし、肺.心,血管系の病変に由来するものを除く)。」が慣用されている。すなわち,1)気道の反応性増加(過敏性),2)呼出障害の重症度が変わりやすいこと,の2点が重要といえる。また、気管支喘息の病態で最も重要な課題は気道の反応性亢進とアレルギー反応と考えられている。したがって,ここでは疫学について述べたうえで,気管支喘息患者の経過に伴う変化を、1)アレルギー,2)気道過敏性,3)気管支肺胞系病変(呼吸機能に反映する)などの面から主として文献的考察により検討することで,気管支喘息の自然歴を考えたい。
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