特集 エキスパートが教える 呼吸器内視鏡診療—実地臨床で役立つ秘訣
Ⅱ.気管支鏡診断
びまん性病変の気管支鏡診断とクライオ生検の導入
丹羽 崇
1
1神奈川県立循環器呼吸器病センター呼吸器内科
pp.222-225
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1437200449
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Point
・気管支鏡検査はびまん性肺疾患の診断に非常に重要かつ有用である.しかしリスクを伴う手技であることに加え,びまん性肺疾患はこの検査のみで必ず診断が下るわけではない.
・鑑別診断となるびまん性肺疾患の種類によっては,ガイドラインによって明確に「診断できない」とされる類のものも存在する.そのため,気管支鏡検査を行う前に臨床所見と画像検査結果を用いてしっかりと鑑別診断がなされる必要がある.
・BALはびまん性肺疾患の診断において,重要な補助診断となる.TBLBは,疾患によっては確定診断に至る可能性がある.
・TBLCは有用な手技であるが,TBLBと比較すると合併症の頻度が多い.また,びまん性肺疾患の診断に対するエビデンスも確立されていないため,慎重な導入が必要である.
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.