特集 実地診療に役立つ睡眠時無呼吸症候群(SAS)と睡眠関連低換気障害の現況と課題
Ⅲ.睡眠時無呼吸と治療
OSA治療の選択とCPAP治療の位置づけ
大井 元晴
1
1大阪回生病院睡眠医療センター
pp.454-461
発行日 2019年8月1日
Published Date 2019/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1437200276
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Point
・一般的には肥満がなく,軽〜中等症では,小顎症などに対しては下顎を前方に移動するOAが,アデノイド,扁桃肥大に対しては切除手術による内腔の拡大が有効である.CPAPは肥満,他の原因が複合していても有効である.
・CPAPは中〜重症例では第一選択であり,眠気,QOLの低下がある症例に対しては眠気,QOLの改善,心血管障害のリスク低下を含めて有効とされる.
・眠気の少ない症例ではCPAPの心血管障害のリスクの低下に関しては,十分なevidenceは得られていない.このため,個々の症例での対応が必要と考えられる.
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