特集 喘息・COPD—病態の多様性の捉えかたと最適な治療選択
Ⅱ.喘息病態の多様性と最適な治療アプローチ
今後登場が期待される喘息治療薬
富永 芳和
1
,
時澤 冴子
1
,
川山 智隆
1
1久留米大学医学部内科学講座 呼吸器・神経・膠原病内科部門
pp.247-253
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1437200245
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Point
・吸入薬は薬効によって吸入ディバイスを使い分ける必要があったが,一つのディバイスで吸入ステロイド(ICS)と長時間作用性β2刺激薬(LABA)および長時間作用性抗コリン薬(LAMA)を同時に吸入できるようになり,吸入薬のアドヒアランス向上に寄与すると考えられる.
・気道炎症に対する分子標的治療で,抗IgE抗体および抗IL-5療法以外に,抗IL-4/13抗体や抗TSLP抗体療法あるいはCRTH2阻害薬が使用できるようになり,難治性喘息患者の救済に寄与すると考えられる.
・分子標的治療は喘息患者管理向上に寄与するだけでなく,分子標的治療のresponderやnon-responderを通じて,phenotypeやendotypeなどの喘息病態のさらなる理解に貢献する可能性がある.
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.