特集 症例から考える難治性びまん性肺疾患—病態と最新治療戦略
序文
本間 栄
1
1東邦大学医学部内科学講座呼吸器内科学分野(大森)
pp.196-197
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1437200128
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本特集では,びまん性肺疾患のなかで特に日常臨床で見逃してはいけない難治群について,病態・治療戦略を中心に症例提示を交えながらその道のエキスパートに執筆して頂いた.
最初に総論として肺線維症の概念と今後の展望,画像からみる特発性間質性肺炎の分類について解説頂いた.次に各論として,特に特発性肺線維症(IPF)は原因不明の特発性間質性肺炎の多くを占め,5年生存率30%以下という極めて予後不良の疾患で,合併する肺癌や急性増悪により死亡する例が多いため,基本的な治療法の確立とともに,このような合併症に対する治療法の確立が喫緊の課題である.そこで,慢性期IPFの病態,薬物療法とその作用機序,非薬物療法(酸素療法とリハビリテーション),急性増悪期の病態,最新の薬物療法の進歩とその作用機序,肺癌合併時の外科療法の適応と術後増悪の予防,化学療法の適応と限界について概説して頂いた.また,臨床現場で混乱することが多い,非特異性間質性肺炎,特発性分類不能型間質性肺炎の診断と管理,治療についてもご執筆頂いた.
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