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1999年10月3日から6日まで,第13回国際脳腫瘍カンファランス(The 13th Internationai Conference ofBrain Tumor Research and Therapy)が北海道大学脳神経外科阿部弘教授の会長のもとに,紅葉の始まった美しい洞爺湖畔のホテルで行われた.アメリカ,カナダ,ヨーロッパ,およびアジアの20カ国から150名の新進気鋭から大御所までの研究者を迎え,総勢250名の出席者により,“悪性脳腫瘍の病態の解明と新しい治療法の開発”を日指して,連日レベルの高い熱のこもった報告と討論がなされた.
この学会の起源は,1975年,California大学SanFrancisco校(UCSF)Brain Tumor Research CenterのWilson教授,Levin教授および故星野孝夫教授らが,先の目標を目指してカリフォルニア南部のAsilomarで,主に北米の研究者を集めて開催した研究会に遡る.この会は瞬く間にいわゆる“Asilomar Conference”と呼ばれ国際的にも有名になり,第3回の会には,故星野教授の紹介により,永井政勝教授,阿部弘教授と私が出席させていただいた.日本脳腫瘍カンファランスの前身の日光カンファランスはこの会を手本に作成されたものである.第4回の“Asilomar Conference”は日本に誘致され,日光で佐野圭司教授を会長として開催された.この頃から,この会はますます国際色が豊かになり,いつの頃からか現在の国際脳腫瘍カンファランスと呼ばれるようになった.ちなみに,第7回は永井政勝教授を会長として箱根で開催されており,今回は日本では3回目の開催になる.
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