扉
ことごとく書を信ずれば,書なきにしかず
佐藤 文明
1
1自治医科大学脳神経外科
pp.5-6
発行日 1992年1月10日
Published Date 1992/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436900376
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「ことごとく書を信ずれば,書なきにしかず」とは孟子に見える言葉である.
その書物にあることをすっかり信じ,批判することなく,その通りだと思い込んでしまうならば,書物などむしろない方がよい,という意味である.コンラート・ロレンッは講義のはじめに,学生達にむかって,「諸君は,私の言うことを,一言もそのまま信じてはならない」と言ったそうである.
自分が実際に経験して,本当にそうだと納得しないうちは,人の言う説をそのまま信じてはならないということである.
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