視座
百聞は一見にしかず
工藤 理史
1
Yoshifumi KUDO
1
1昭和大学医学部整形外科学講座
pp.973
発行日 2024年8月25日
Published Date 2024/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408203067
- 有料閲覧
- 文献概要
外科医である以上は手術手技にこだわりを持つのは至極当然なことだと思う.
私は専門医を取得して脊椎脊髄外科を専門と決めてからは,PLIFにはじまり,内視鏡手術,腫瘍,脊柱変形矯正とほぼすべての分野に関して北から南まで日本全国,時には海外にも足を運び,数え切れないくらいさまざまな施設へ手術見学に訪問させていただいた.普段より解剖書や手術手技書を徹底的に読みあさるのは当然ながら,執刀医として壁にぶつかると,その領域での著名な先生の講演会に出向いたり学会場で話しかけたりしてメールアドレスを交換し,次の月には見学に行くということを繰り返していた.中には5回以上もしつこく見学に行かせていただいた施設もあり,今考えるとたぶん迷惑だったのでは?と思うが,得られた知識と経験は計り知れず,今の自分の脊椎外科医としての礎になっていることは間違いない.また,見学をきっかけに学会や研究会でも懇意にしていただき,時には講演会や共同研究に発展したこともあり,見識をさらに深めることにつながっていった.この場を借りてお世話になった皆様に感謝の意を表したいと思います.
Copyright © 2024, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.