Japanese
English
総説
エンドセリン
Endothelin
沢村 達也
1
,
木村 定雄
1
,
眞崎 知生
2
Tatsuya SAWAMURA
1
,
Sadao KIMURA
1
,
Tomoh MASAKI
2
1筑波大学基礎医学系生化学
2筑波大学基礎医学系薬理学
1Department of Biochemistry, Institute of Basic Medical Sciences, University of Tsukuba
2Department of Pharmacology, Institute of Basic Medical Sciences, University of Tsukuha
キーワード:
Endothelin
,
Endothelin converting enzyme
,
Endothelin receptor
,
Endothelin in cardiovascular system
,
Endothelin in nervous system
Keyword:
Endothelin
,
Endothelin converting enzyme
,
Endothelin receptor
,
Endothelin in cardiovascular system
,
Endothelin in nervous system
pp.797-806
発行日 1990年9月10日
Published Date 1990/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436900130
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エンドセリンは血管内皮細胞の培養上清中より発見された21アミノ酸残基よりなるペプチドである1).血管のトーヌスを調節する系として神経系やホルモンと同様に血管内皮細胞が重要であることが認識されてきた時に発見され,しかも血管平滑筋に対して非常に強力で持続的な収縮を惹起することからエンドセリンの発見以来2年間の間に爆発的に研究が行われてきた.
現在では,エンドセリンは血管平滑筋のみならず,種種の組織に対し作用し,多彩な生理作用を持つことがわかっている.さらにエンドセリンは血管内皮細胞だけでなく,腎尿細管や気道などの上皮細胞や神経細胞でも産生されていることが明らかとなっており,非常に広範な役割を生体内で演じているものと考えられる.また病態との関連も報告されてきており,種々の病態の機構を解く鍵となるかが注目される.
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