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I.はじめに
Nimodipineはdihydropyridineの誘導体であり,脳血流を有力に増加させるCa++拮抗剤として知られている.nimodipineは脳の動脈や細小動脈を拡張させることが知られており2,16),そして脳局所血流がこれの投与で増加することは,一般的に受け入れられた事実となっている12,13,19).そして臨床の場でも,くも膜下出血後の脳血管攣縮による脳虚血の予防や治療の目的で広く使用されている3-5).
一方induced hypertensionも虚血脳における血流維持の上で最も有効な手段の一つとされ9,22),実際われわれの日常においても,血圧の上昇で神経症状に改善をみることは度々経験されることである.したがって,両者の併用は,脳虚血の治療により良い効果をもたらすものと考えられる.そこで,われわれはネコの1時間の一時的中大脳動脈閉塞modelを用いて,正常血圧下およびin—duced hypertensi下でのnimodipine使用による脳血管反応性,脳局所血流,脳浮腫および脳梗塞の程度をcontrol群(Ringer液のみを使用した)と対比検討,その脳虚血に対する効果を調べた.
Abstract
Treatment with the calcium entry blocker nimodipine is recommended as effective therapy for cerebral ischemia due to cerebral vasospasm or cerebral thrombosis. On the other hand, treatment with induced hypertension is a widely accepted measure to reverse ischemic deficits caused by vasospasm. Thus, a combination of the two regimens-nimodipine and induced hypertension-may have real benefits for cerebral ischemic.
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